ロエロの母なる大地 La madre terra del ROERO

 

縁があり、この地に辿り着くまでは恥ずかしいことに、ロエロ地区ワイナリーをほとんど知らず、

ソムリエ試験でロエロ DOCGがあったなぁというほどの知識でした。

 

住んでみると、ビックリしたことになんとも素晴らしい農作物を産み出す地域、

そして、気さくなロエロ人の食文化がありました。

 

今回は初めての投稿ということで、ロエロの母なる大地に着目。

いい地図が見つからず、手作りでごめんなさい。
いい地図が見つからず、手作りでごめんなさい。

ピエモンテのアルバを中心に、有名なバローロ地区、バルバレスコ地区、

そしてロエロ地区が約半径15キロ内にあります。

こんな近距離にどうして、同じネッビオーロからできるDOCワイン(統制保証付原産地呼称ワイン)

3つもあるのかというと、土壌が大きく違うからなんです。

ロエロとランガ(バローロ・バルバレスコ地区)を大きく分けるタナロ川。

この川で土壌が大きく変わります。

 

簡単に言いますと、左岸にあるロエロの土壌は石灰砂質土壌、右岸のランガは粘土質です。

(もちろん区画によって、もっと細かく分けられますが、大まかに言うとこんな感じです)

 

そしてロエロ地区の砂質は非常に肌理が細かく、クリーム色をしており、非常に水はけがよく、

地区の西側にはロッケという砂の渓谷があり、ロエロ地区の土壌の象徴となっています。

ロッケの砂渓谷
ロッケの砂渓谷

簡単に土壌の歴史をお話しますと、

何億年も前、ロエロ・ランガ地区は海底に沈んでいました。

その後の地上に姿を現し、現在にいたります。

海底にある段階で、北側にあり、アルプス山脈に近くなるロエロの土壌の方が、ランガより約1000万年の差があったといわれています。

現在の土壌は1500万年前の土壌で、肌理の細かな砂質土壌に、石灰質が混じっています。

1500万年前ですが、地理学からすると非常に若い土壌で、

今もまだ、海底に沈んでいた頃の貝殻の化石がこのままの形で残っています。

 

私は畑で働いているとき、休憩時間に時々化石探しをしています。

手のひらサイズのものが見つかることもあるんですよ

ロエロの畑で見られる貝殻の化石
ロエロの畑で見られる貝殻の化石

そして、この石灰砂質土壌のロエロ地区はワインのみならず、

苺、さくらんぼ、モモ、洋ナシの名産地! 

春には、ロエロの丘は桃の花で、きれいなピンク色に染まるんですよ。

洋ナシではロエロ地区の小さな村の名前が着いたブランドがあるぐらいです。

 

実際、このロエロ地区で生活をしていて、近所の農家のおじさんたちからもらうフルーツや野菜の

香りや旨みに本当にビックリさせられます。

何億年もの土壌の歴史が産み出した、自然の恵みって

本当に素晴らしいものだと感じさせられます。

 

次回は、ロエロのワインとランゲのワインについてご紹介したいと思います。

 

おそくなりましたが、あけましておめでとうございます。

昨年、イタリアは建国150年に賑わいました。そして自分ばっかり、おいしいものを食べて自己満足していたのですが、

今年はおいしいイタリア文化を皆様にお届けできるよう、頑張ります。

どうぞ今年もよろしくお願いいたします。

Amici Vini Italiani

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関西を中心に

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